赤ちゃんアトピーから大人アトピー症状別ステロイドの選び方

[公開日]

[最終更新日]2016-12-28

    [vc_row][vc_column][vc_column_text]アトピー性皮膚炎は生後から1歳未満にはじまり、最近では大人になってから再発することのある湿疹性皮膚疾患です。その治療法でよく使われるのがステロイド外用薬です。ステロイドは副作用が強いため、選び方には注意が必要です。[/vc_column_text][/vc_column][/vc_row][vc_row][vc_column][vc_row_inner][vc_column_inner][vc_column_text]atopy-steroido-02[/vc_column_text][vc_column_text]

    概要

    アトピー性皮膚炎はどんな病気?

    [/vc_column_text][vc_column_text]

    アトピー性皮膚炎の診断は?

    ・非常に強いかゆみがあること
    ・各年齢で象徴的な発疹が出ること
    ・症状が回復したと思っても、また症状が繰り返される

    ということが目安になります。

    現在、日本皮膚科科学会では、アトピー性皮膚炎は『増悪、寛解を繰り返す、掻痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つ』と定義されています。わかりやすく説明すると、強いかゆみと発疹を繰り返すアトピー性皮膚炎が起こる原因は、アレルギー面からと、ちょっとした刺激でもかゆみを生じる敏感肌などの非アレルギー面の両面から考えられているということです。アトピー性皮膚炎の発症メカニズムは非常に複雑だといわれています。

    →【アトピー診断】赤ちゃんから大人まで年代別の症状の違い[/vc_column_text][vc_column_text]

    【アレルギー的要因】
    ダニ、ハウスダスト、食べ物(牛乳・卵)、花粉(スギなど)、カビ(真菌)、ホルムアルデヒド など

    【非アレルギー的要因】
    洗剤(シャンプー・リンスなど)、ストレス、掻くこと、接触性刺激 など

    [/vc_column_text][vc_column_text]

    アトピー性皮膚炎の治療方法とステロイド

    アトピー性皮膚炎の治療法は、現在、診療ガイドラインによって

    ①薬物療法
    ②スキンケア
    ③悪化因子の除去

    の3本柱となっています。アトピー性皮膚炎の治療法は、原則的にはアレルギー炎症を起こす物質をできるかぎり見つけ出して、除去する必要があります。それにもかかわらず皮膚に炎症が生じるときには、強力な抗炎症剤であるステロイド外用薬を主とする抗炎症剤で治療を行います。しかし、皮膚の状態を十分把握し、症状が軽い時には不必要なステロイド外用薬の使用は避け、保湿剤に変更するなど細かい対応が必要です。ステロイド外用薬は皮膚の状況によって、基剤、種類、量などを変えるようにします。[/vc_column_text][/vc_column_inner][/vc_row_inner][vc_row_inner][vc_column_inner][vc_column_text]atopy-steroido-03[/vc_column_text][vc_column_text]

    ステロイド外用薬とは?

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    ステロイド外用薬の種類

    ステロイド外用薬の開発はまざましく、30種類のステロイド外用薬が開発されています。ステロイド外用薬は、皮膚血管収縮作用と臨床効果より、「ストロンゲスト」「ベリーストロング」「ストロング」「マイルド」「ウィーク」の5段階に分類されます。

    ストロンゲスト(最も強い)・・・デルモベート、ジフラール
    ベリーストロング(かなり強い)・・・マイザー、ネリゾナ、アンテベート
    ストロング(やや強い)・・・リンデロン、プロパデルム、フルコート
    マイルド(普通)・・・ロコイド、アルメタ、キンダベート
    ウィーク(弱い)・・・コルテス、プレドニゾロン

    それぞれのステロイド外用薬は基剤の種類、軟膏、クリーム、ローション、スプレーなどの剤型によっても分けられます。基剤の種類などで効果に差が出ることもあります。[/vc_column_text][vc_column_text]

    年齢別・部位別のステロイド外用薬

    皮膚症状、湿疹の部位、範囲、年齢に応じて適切なステロイド外用薬を選択する必要があります。まず、年齢、部位によってどのステロイド外用薬を選択するのかは異なります。

    小児(赤ちゃん~15歳まで)ではステロイドの吸収が高く、また老人では角層などの肌バリアの機能が弱くなり、皮膚再生能力も低下するため、ステロイドの影響が皮膚にながく残るため、これらの年齢層には「マイルド」などの弱いステロイド外用薬を選びます。また、顔や首などの皮膚が薄い部位は、ステロイドを吸収しやすいため、弱いステロイドで十分です。しかし、症状が重症の場合は、顔でも「ベリーストロング」にステロイド外用薬が必要なこともあります。またステロイドが経皮吸収されにくい手のひらや足の裏などは強いステロイド外用薬が必要になることもあります。「ストロンゲスト」「ベリーストロング」などのステロイド外用薬は、抗炎症効果が強力なぶん、副作用も強いため、注意して使用する必要がある薬です。[/vc_column_text][vc_column_text]

    症状の重症度ごとの外用薬と内用薬

    軽症の場合

    【外用薬】
    全年齢、ステロイドを含まない外用薬ですが、必要に応じてステロイド外用薬(マイルド以下)を選択します。
    【内服薬】
    必要に応じて、抗ヒスタミン剤・抗アレルギー剤を選択します。

    中等症の場合

    【外用薬】
    12歳児未満はマイルド以下、13歳以上はベリーストロング以下のステロイド外用薬を選択します。
    【内服薬】
    必要に応じて、抗ヒスタミン剤・抗アレルギー剤を選択します。

    重症の場合

    【外用薬】
    2歳未満はストロング以下、2歳以上はベリーストロング以下のステロイド外用薬を選択します。
    【内服薬】
    必要に応じて、抗ヒスタミン剤・抗アレルギー剤を選択します。

    最重症の場合

    【外用薬】
    2歳未満はストロング以下、2歳以上はベリーストロング以下のステロイド外用薬を選択します。

    【内服薬】
    必要に応じて、抗ヒスタミン剤・抗アレルギー剤を選択します。また、必要に応じて一時的にステロイド内服薬を選択します。

    重症度の薬物療法において、十分な効果が認められない場合はステップアップ、十分な効果が認められた場合はステップダウンをして、外用薬を選択していきます。[/vc_column_text][vc_column_text]

    ステロイドは一時的な治療薬

    ステロイドの抗炎症効果は強力ですが、そのために服作用が引き起こされます。外用剤の量や強さによって漸進的な副作用と局部的な副作用を引き起こします。ステロイド薬の副作用を防ぐためには、使用しているステロイド外用薬の効果が見られないときでも、ステロイド外用薬の強さのランクを上げないようにしましょう。そして、アトピー性皮膚炎を悪化させている原因を見つけ出して、その原因を除く必要があります。皮膚の症状が改善されてきたら、ステロイドのランクを落としたり、タクロリムスなどの免疫調整薬などに変えていきます。皮膚症状がほとんど改善されているときは保湿剤のみにすることも大切です。
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    アトピー性皮膚炎の治療で大切なことは?

    薬物療法は一時的に症状を抑えるためのものです。治療だけでなく、毎日の生活習慣(食事、睡眠、運動など)で、体の内側から免疫機能を改善することがとても大切になります。治療は、症状を抑えるだけで、体自体を強くすることはできません。アトピー性皮膚炎などから守るためには体を内側から強くしていくことがとても重要なのです。[/vc_column_text][/vc_column_inner][/vc_row_inner][vc_empty_space height=”60px”][/vc_column][/vc_row][vc_row][vc_column][vc_column_text][/vc_column_text][/vc_column][/vc_row]