概要
保湿剤で痒みを抑える
アトピー性皮膚炎は、痒みが非常に強いのが特徴です。痒いからかく、そしてかきこわすことで皮膚が傷だらけになったり、場合によっては傷ついた皮膚についた黄色ブドウ球菌などの細菌によって、さらに症状が悪化することもあります。
ですから、症状を抑えるためには、痒みを抑えることが先決となるのです。痒みは、乾燥やちょっとした刺激がきっかけになって起こります。したがって、医師やスキンケア製品を開発している専門家も、痒みの対処法のひとつに保湿をあげます。その他としては、「冷やす」ことも同じです。
人によっては、「冬の乾燥しやすい時期には、患部にさらしや伸縮性のある包帯を巻く」こともあります。これは、患部に刺激を受けないようにガードし、合わせて保湿効果も得ることによって、痒みが起こらないようにするものです。
保湿剤を選ぶときは、成分表示をよくみる
保湿剤は、医師が処方してくれるものもありますが、市販品もたくさんあります。どれを選ぶべきか、迷うところですがネーミングや宣伝などに頼らず、とにかく自分の肌に合ったものを選ぶことが大切です。
また、皮膚に直接つけるものですから、着色料、保存料、安定剤など、多種多様な薬剤が使われているものは要注意です。薬効を宣伝しているのに、成分が明記されていないものも、できれば使用しないほうが良いでしょう。
クリームとローションはどう違うのか
同じ製品でも、クリームとローションの2タイプがある場合があります。いったい、何が違うのでしょうか?どちらを選べばいいのでしょうか?
実は、形状がべっとりとしているものとサラサラしているものの違いはあるが、決定的な違いは「潤い効果の継続時間の違い」なのです。
つまり、短時間にたっぷり効果があるものがクリームで、長い時間をかけてゆっくり効き目があるものがローションというわけです。
どちらを選ぶかは、皮膚につけたときの感じの好みで選べばいいでしょう。両方を備えて、そのときの皮膚の状態や使用するときの状況によって使い分けるようにするものひとつです。
ない、保湿剤を選ぶときは、必ずしも内側や二の腕の内部などで傷口のない場所に少量を塗り、痒くなったり、赤くなったりしないことを確かめてから使用するようにしましょう。
身体と自然治癒力
誰もが身体の内部に自然治癒力を持っていることを東洋医学や気功、インドの伝統的な医療のひとつであるアーユルヴェーダなどでは盛んに説いています。西洋医学でも、免疫や白血球や赤血球の働きなどとともに、説明されています。
目に見えるものではないので、わかりづらいのですが、これらの働きは、心と身体のバランスが関係あるようです。自然治癒する力を引き出すことは、アレルギーやアトピーをすぐに治すものではありませんが、外からのケアに対して、相乗的に効果を発揮します。長い目で見るならば、非常に効率の良いことです。