「はしか(麻疹)」が全区各地で大流行しニュースになっています。2018年は4月に沖縄での流行から始まり全国で282人が報告され、2019年は2月の時点で大阪府で、すでに38人が報告されているようです。さらには、はしか感染者の新幹線利用や、近鉄百貨店の買物客がはしかに感染したなどの乳―スが地飛びかうほど。はしかは感染力が強く、免疫がない場合はほぼ100%感染するとされ、これから全国にも流行が広がることが心配されています。そんな、はしかの症状や潜伏期間、感染経路、予防方法について知っておきましょう。
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こんな方に見てほしい
このページは、麻疹の免疫を持ってるか不安な方、麻疹についてのあまり知らない方に見ていただきたいページです。
※2019.2.18 大阪を中心とした近畿地方での大流行のため、内容の更新しさらに詳しい情報を追記しました。
概要
はしかとはどんな病気?
はしか(麻疹)という病名については、なんとなく聞いたことがあるという方が多いのではないでしょうか?はしかは、幼児に多いウイルス性の感染症の一種ですが、大人でもかかります。はしかはとても感染力が強く、重症になるとが合併症も起こしやすいので、現在では、子どもの頃に予防接種を受けているため感染が流行することも少なくなりました。。
はしかの潜伏期間や症状
はしかの潜伏期間は約10日で、最初に咳や鼻水、発熱など風邪とよく似た症状がでます。このときに、はしか特有の症状として、口の中に「コプリック斑」と呼ばれる白い斑点がみられます。このコプリック斑の症状が出てから1~2日後には、体に赤い発疹がみられ、39℃以上の高熱が5日ほど続きます。風邪に似た症状が出てから高熱が出ているまでの間は、とても感染力が強くなります。熱が下がってから3日ほどは感染する可能性もあるので、登園や登校はできません。
※潜伏期間・・・病原体に感染してから、体に症状が出るまでの期間
油断禁物!はしかでの合併症
また、はしかは大人、子供に関係なく重症になることがあります。
はしかは重症になると、気管支炎や肺炎、脳炎などの合併症を引き起こす可能性があります。これらの合併症は、はしかに感染した約30%の人に起こり、最悪の場合は肺炎や脳炎によって亡くなることもあります。2001年に日本で、はしかが流行したときは約30万人がかかり、80名ほどの方が死亡したと推定されています。
★特に妊娠中のはしかは危険
妊娠中に風疹にかかると、お腹の赤ちゃんに先天性の奇形が生じることがあるため注意が必要とされています。はしかの場合は、風疹のようにお腹の赤ちゃんに先天性の奇形が生じる確率は低いのですが、流産や早産可能性がとても高くなります。
はしかの感染経路
はしかは、はしかウイルスによる感染症で、はしかウイルスに対しての免疫をもっていない人が感染するとほぼ100%発症すると言われています。感染経路は「空気感染」「飛沫感染」「接触感染」があります。はしかの免疫がない集団に1人の感染者がいたとすると12~14人が感染するとされています。インフルエンザの場合は1~2人とされているため、比べただけでも、はしかの感染力はきわめて強いことがわかります。また、はしかはマスクをしていても感染するします。
はしか流行の可能性が高い日本!
実は、日本は3年前の2015年3月に世界保健機関(WHO)から、日本のはしかウイルスはすべて排除されたと発表されています。しかし、2018年の4月に台湾から沖縄に旅行に来ていた観光客から感染が広まり、感染者の数は1ヵ月で52人に増えました。
2017年の日本への海外からの観光客数は2,869万人で年々増加傾向にあります。そのため、海外からの観光客によってはしかウイルスが日本に上陸する可能性も高くなるのです。また、そこにGWが拍車をかけ、日本全国でのはしかの流行が懸念されています。
海外旅行中のはしか感染に注意!
近年では、海外旅行中にはしかに感染し、帰国してからはしかを発症した方を発端とした集団感染も起こっています。はしかの潜伏期間は、1週間から2週間あるので、帰国後発症する可能性が高いことが原因です。
はしかの治療法や予防方法
現在のところ、はしかの特効薬はありません。はしかを根本的に治す治療法は見つかっておらず、症状に対しての対処療法になります。はしかを発症した場合は、自宅で安静にしながる水分や栄養を補給しながら症状が治まるのを待ちます。その際に、家族に感染する可能性もあります。
はしかにかからない人
はしかは、一度感染して発症すると一生免疫が持続します。かつては、子どものうちにはしかに感染し、自然に免疫を得ることが通常だったのですが、近年大きな流行が少ないことから、大人になるまではしかにかかったこがない人もいます。また、子どものころに受けた予防接種において免疫を得ている人もいますが、予防接種については世代や年代によって回数などもこ異なるため、予防接種だけでは完全に免疫を得ることができてない場合もあります。
世代別予防接種の回数
- 20代後半まで・・・子どもの頃に予防接種を2回受けている可能性が高い
- 20代後半~40代・・・1回しか予防接種をしていない可能性が高く、はしかに対する免疫力が低い。
- 50代以上・・・予防接種はしていないが、子どもの頃にはしかに感染している可能性が高い
以前、はしかは1回予防接種すると一生免疫が得られると考えられていました。ところが、予防接種していてもはしかにかかる人がみられました。その原因として、1回では十分な免疫ができないことがある、接種後年数が経過するにつれて免疫が弱まることがあります。そのため、現在では2回摂取が常識となっています。
はしかを予防する方法
はしかを予防する方法として、有効なのは「はしかワクチンの予防接種」です。
はしかの患者さんに接触した場合、72時間以内であれば、はしかワクチンの予防接種も効果があるとも言われています。(←これについては医師と相談して決めることをオススメします。)
予防接種と抗体検査などは、住んでいる地域の自治体や保健所などで実施されています。子供の頃に予防接種しても、大人になって抗体が弱まっていることもありますので、保健所のホームページ等でご確認、または問い合わせしてみてください。予防接種そのもは5,000円程度で受けられるようです。
★妊娠中のはしか予防
妊娠中の女性は予防接種は受けれません。また、妊娠の可能性がある女性も同様です。一番良い方法としては、妊娠する前に予防接種しておくことですが、すでに妊娠中の場合は、まずは家庭内での流行を避けるために、家族が予防接種して感染しないようにするのがおすすめします。妊娠中は、はしかウイルスに近づかない、近づけさせなことが大切です。
日常でできるはしかウイルス対策
はしかウイルスは、手洗いやマスクでは予防することができません。
ですが、はしかウイルスはエンベロープを持つウイルスのため、消毒薬は比較的効きやすく、高水準消毒薬、中水準消毒薬、熱水消毒が有効です。日頃の環境整備や手指衛生などではエタノールなどの消毒薬が使うことがオススメです。また、はしかウイルスは空気中や環境表面では生存時間は2時間以下とされています。
重症化しないように日頃から免疫力を高めよう!
免疫力が弱っているときに、はしかに感染し発症してしまうと重症化する可能性も高くなります。そうならないためにほ、日頃から免疫力を高めておくことが重要です。
体の免疫力を高めるのに積極的に摂取すると良いとされているのが「乳酸菌」です。乳酸菌は腸内で善玉菌の働きを助けてくれる役割があり、体の免疫細胞が集中している腸が健康になることで免疫力が高まるとされています。
乳酸菌はヨーグルトなどからも摂取できますが、オススメの乳酸菌は米由来の乳酸菌である「LK-117」です。このLK-117乳酸菌は、他の乳酸菌とは違い、免疫細胞に直接働きかけ免疫バランスを正常化してくれます。その効果は明治の乳酸菌R-1以上ともいわれています。また米由来ということもあり、日本人の腸とも相性がいいとされています。