便秘は便秘薬で治せばいいと思っていませんか?便秘とは、腐ったものが腸内に溜まっている状態。高齢になればなるほど危険性は高くなり、死亡した例も。便秘がもたらす危険性や、便秘が肌にもたらす影響をお伝えします。特に、敏感肌やアトピーで悩む女性は必見です!
この記事は約8分で読めます。
こんな方に見てほしい
このページは、便秘が気になるけど具体的に何をすればいいか分からない敏感肌やアトピーの方に見ていただきたいページです。
概要
日本人の便秘事情
厚生労働所のデータによると、日本国内で便秘の自覚症状がある人は450万人以上に立ったしています。日本の総人口から計算すると、日本人の約30人に1人の方が便秘に悩まされているということになります。便秘の自覚症状がない人も含めると、さらにその数は増えることでしょう。
便秘の症状とは
成人の便秘症診療のために初めて発行された「慢性便秘症診療ガイドライン2017」の中で、便秘の定義は「本来体外へ排出すべき糞便を十分量かつ快適には異種打つできない状態」とされています。具体的には、
・排便の回数が少なく腸内に便が溜まっている状態
・便が快適に排出されず残便感がのこる状態
の2つに大別され、この症状が1~2ヵ月断続的にでも続くと「慢性便秘症」と診断されます。
高齢になるとさらに増える便秘症
慢性便秘症診療ガイドラインが発行された背景には、超高齢化に伴い深刻な慢性便秘症が増えていることや、生活の質から病気を見直す際に「腸内環境の改善」が優先的に取り組むべき問題として認識されていることがあります。
(図)「平成28年国民生活基礎調査(厚生労働省) 統計表の第10表(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa16/dl/06.pdf)を参考に作成」
日本人の便秘の有訴者率は、50歳代までは女性が圧倒的に多いのですが、高齢になるにつれて男性の数も急増し、70歳以上になると男女共に非常に高くなっています。これには、加齢による腸の蠕動運動力の低下や、環境の変化(運動量・疾患・処方薬・食事量・精神状態など)が、高齢者の便秘症の原因となっていると考えられています。
高齢者の便秘で死亡する危険性
「死に至る可能性も」と警鐘=便秘大国日本の実態
国内で症状を訴える人が450万人にも達するといわれる便秘症。一時的であれば大きな問題にならないが、慢性便秘症は治療が必要な場合がある。食物繊維の不足や不規則な生活、無理なダイエットといったさまざまな要因で起きるほか、女性の場合は月経周期のホルモン変化が影響して便秘になるケースも多い。「恥ずかしくて(周囲や医師にも)相談できない」という患者が少なくない一方で、「死に至る可能性もある病」とされている。
便秘を軽く見ている方も多いかもしれませんが、アメリカの便秘症の有無による生存率を15年間比較した研究では、生存率に約10%の差が出たものもあり、「便秘は寿命を縮める」と報告されています。
また、便秘が原因で死亡した例では、「高齢者がトイレでいきんだ際に、血圧が上がり呼吸ができなくなり酸欠状態に陥って死亡」や「心臓疾患の患者がトイレでいきんだことで心臓発作を起こして死亡」などがあります。高血圧や心臓疾患の治療は受けていても、便秘にまで注意深く管理できてないのです。
高齢になればなるほど危険性が高くなる便秘の悪循環サイクルがこちら。
高齢になるにつれて、人の体の機能は低下していきます。さらに、便秘になることでより体の機能の低下速度を速めてしまうことになるのです。しかし、医者も患者も便秘を病気と思っていないことも多く、その認識がさらに便秘の危険性を高めているのです。
便秘が肌に与える影響
「便秘はお肌に悪い」という話をよく聞いたことがあると思います。
特に女性にとって、肌トラブルや肌老化というの気になるところです。実際に便秘がどのように影響を与えているのかを見ていきましょう。
肌老化や敏感肌は便秘が原因!?
便が腸内に溜まった状態が続くと、便の腐敗が進行して有毒物質やガスが発生します。また、有毒物質は腸内の悪玉菌を増やし、さらに腸内環境を悪化させます。
そして、この有毒物質が血液によって体内に届けられるとことで、肌細胞がダメージを受けます。その結果、肌荒れや乾燥肌などの肌トラブル、さらに、肌のバリア機能も低下するので敏感肌に。また、腸内環境が悪化することで、肌に必要な栄養をスムーズに届けることができなくなり、どんどん肌老化も進んでいきます。
アトピーの悪化も便秘が原因!?
重症な大人アトピー患者のおよそ約6割は便秘や下痢などの症状があるようです。さらに、その患者のうち約9割が慢性的な大腸炎と診断されるほど。そのため、アトピーと腸は密接に関係していると考えられています。
そして、腸からアトピーを悪化させる原因となるのが「便秘」です。
便秘によって発生した有毒物質やガスが、腸粘膜を刺激して炎症を起こしたり、腸壁の抗体を壊してしまいます。アトピーなどのアレルギー症状は、腸の炎症によって腸壁が壊れ、そこからアレルゲンが血液中に侵入することで免疫反応を起こします。
便秘を治すにはどうすればいいの?
便秘症を自覚している人の中には、市販の便秘薬を使っているという方もいるかもしれませんが、市販の便秘薬の中には依存性が強い薬もあるので注意が必要です。
便秘薬の実態について
日本で服用されている便秘薬の多くは、酸化マグネシウムか植物由来の刺激性下剤です。どちらの便秘薬も、医師の処方箋がなくてもドラッグストや薬局で買うことができます。
酸化マグネシウムは、水分を腸内に送り便を柔らかくすることで排便しやすくするものですが、高齢者や腎機能に不安を抱えている人は慎重に使用する必要があります。
一方の刺激性下剤は、腸を刺激して蠕動運動を動かし排便を促します。しかし、効果が強すぎると下痢になったり、依存性が高いので注意が必要です。
便秘は早い段階での対処を
便秘になると、ほとんどの人が市販の便秘薬で対処します。そして、薬にも慣れた1~2年後に慢性化してから医療機関に行った時点で、便秘はかなり悪化しています。便秘を治すには、医師の指導による長期間の薬での治療が必要となります。
そうならないためにも、日頃から自分の力で自然な排便ができる体を作ることが必要になりますし、便秘が気になる場合は、便秘薬に頼る前に、早い段階で医師に相談するようにしましょう。便秘は恥ずかしいことではありません。危険性が高まる前に早めの対処をしていきましょう。
便秘薬に頼らず自然な排便ができる体を作る
便秘は重症化すればするほど、専門医の指導による治療が必要です。しかし、一旦排便ができるようになり楽になると通院しなくなり、またしばらくして再度治療を受けなければならなくなる方がほとんどだそうです。
便秘を根本的に改善するためには、便秘薬や治療に頼らず自然な排便ができる体を作る必要があるのです。そこで、「食生活の改善が大事」「食物繊維を多く摂りましょう」と言うだけなら簡単なこと。こんなことは、ほとんどの方が知っていることでしょう。
ここでは、便秘薬や治療に頼らず自然な排便ができる体を作るために、具体的にどうすればいいのかを紹介します。
ヨーグルトで便秘は改善されない
便秘の改善で重要となるのは、やっぱり食生活です。そこで、思い浮かぶのは乳酸菌が豊富なヨーグルトや食物繊維が多く含まれる食べ物ではないでしょうか。
しかし、慢性便秘症診療ガイドラインには、これらの方法は積極的に推奨されているものではありません。
日本人は、高齢になるほどヨーグルトや牛乳などの乳製品に含まれている乳糖の分解酵素の活性が低下するため、それによって便が柔らかくなり便秘が改善されたと間違った認識に。また、子供の場合は牛乳を多く摂取しすぎると逆に便が硬くなってしまいます。
さらに、食物繊維については、過剰に摂取すると便秘で便が詰まったところに量が増え、便秘を悪化させてしまう可能性もあります。
便秘薬や治療に頼らず自然な排便ができる体を作るために、乳酸菌や食物繊維の摂取は必要です。ただし、このような食べ物や栄養素の特徴を知ったうえで、自分の体質にあわせた摂取が重要ということです。
- 便が詰まっているときは水溶性食物繊維を摂取
- 便秘の予防には不溶性食物繊維と水分を摂取
- 乳酸菌で腸内の善玉菌を増やして腸内環境を改善
水溶性食物繊維は水に溶けることで便を柔らかくしてくれます。
(ワカメやひじきなどの海藻類・バナナやりんごなどの果物)
不溶性食物繊維は水分を吸収すると膨らんで、腸を刺激して排便を促します。
(ゴボウやレンコンなどの根菜類・サツマイモ・穀類)
乳酸菌は、腸内にいる善玉菌の働きを助けてくれます。便秘の改善・予防には腸内環境を良くすることが最も効果的です。乳酸菌を多く含む食べ物はヨーグルトだけでなく、チーズ、味噌、キムチ、納豆などの発酵食品にも多く含まれています。
具体的に効率よく食物繊維を摂取する方法として、生野菜のサラダではなくても、毎日の料理に取り入れやすいサツマイモ、カボチャ、ニンジン、納豆、枝豆、ソラマメ、トウモロコシ、海苔、きのこ類などが便秘にオススメの食材です。
おやつは、スナック菓子ではなく、小豆やあんこ、焼き芋、寒天、リンゴ、バナナなどを食べる。ジュース、アイス、甘いヨーグルトなども極力控える。麺類が好きな人は、日本そば(そば粉)やスパゲッティ(セモリナ粉)がオススメです。
乳酸菌はサプリメントでの摂取がオススメ
乳酸菌は、ヨーグルトなどの発酵食品だけでなくサプリメントでも摂取することが可能です。しかも、サプリメントの方が多く乳酸菌を摂取することができます。
例えば、一般的なヨーグルト200gに含まれている乳酸菌の数はおよそ20~30億個に対して、乳酸菌サプリメント1日の摂取量に含まれている乳酸菌の数は50億個から5000億個のものまであります。
乳酸菌そのものは副作用もなく、過剰に摂取しても体に悪い影響はありません。
また、乳酸菌には特別な働きを持っているものもあり、これらの効果を最大限に発揮するように作られているのが乳酸菌サプリメントです。
乳酸菌サプリメントのオススメ商品
便秘や便秘によるお肌の影響を気にしている方にオススメの乳酸菌サプリメントは、菊正宗の「米のしずく」です。
米のしずくの乳酸菌LK-117は、米由来の植物性乳酸菌で日本人の腸と最も相性がいい乳酸菌と言われています。また、この乳酸菌LK-117には、アトピーなどのアレルギーを緩和する効果があることでも有名です。
さらに、米のしずくには、お米由来の成分として、肌細胞を活性化するD-アミノ酸や、肌老化の原因となる酸化を防ぐポリフェノール、食物繊維も豊富に含まれていて、お米由来の成分に乳酸菌が加わることで、さらに効果が期待できます。この成分によって、敏感肌やアトピーで弱った肌を体の内側から整えてくれます。
また、乳酸菌サプリメントでは珍しい「お試しセット」も用意されています。味や飲みやすさ、効果があるのかなどお得な価格で試すことができるので、一度は試す価値ありの乳酸菌サプリメントです。
便秘を治すだけでなく腸内環境を整えることが大事
今回は死亡する危険性もある便秘についてお話ししました。
便秘そのものが原因で死亡する例もありますが、便秘は腸内環境が悪化しているサインです。
腸には、食べ物から得た栄養を体全体に届ける働きがあります。腸内環境が悪ければ、体全体に悪い影響を与えることになります。また、腸には免疫機能も備わっています。腸から細菌やウイルスも体内に入り込みます。だからこそ、便秘を治すだけでなく、腸内環境が悪化していること気付いて、早めに腸内環境を整えてあげることが大事なのです。