最近よく聞く「ペプチド」ってなに？

最近では、テレビＣＭなどででもよく耳にする機会が増えた「ペプチド」。血圧などの健康維持改善に作られた特定保健用食品（トクホ）などのＣＭの中にキーワードとして出てくることが多いです。高血圧治療にいいというイメージの高いペプチドですが、美容にもよいことはご存知ですか？では、このペプチドとはいったいどういうものなのでしょう？

実はペプチドにはアンチエイジングにとても効果的なのものなのです。

ペプチドとは

ペプチドとは、２つ以上のアミノ酸（タンパク質の成分）がペプチド結合によってつながってできた化合物で、さまざまな種類のものがあります。

種類によってさまざまな健康作用が期待され,ホルモン作用、神経伝達作用、抗菌作用など様々な生理活性作用を持っています。ペプチドはたんぱく質にくらべてサイズが小さく、またタンパク質は体内で消化吸収されるまでに分解に時間がかかりますが、ペプチドはすでに分解されているため、すばやく効率よく体内に吸収されるといわれています。アミノ酸と比べても、ペプチドは血液内をめぐる持続時間が長いため、体に吸収されてからの作用が持続するといわれています。

ペプチドが老化を左右する

ニューロペプチドとは、脳細胞（ニューロン）が放出するペプチドで、このなかにもさまざまな種類があります。これらは生体内の多くの物質と同様、私たちの健康にプラスに作用することもあれば、マイナスに作用することもあります。

私たちの体を構成している細胞は、互いにコミュニケーションをとりあっていますが、実は、その細胞間のコミュニケーションにおいて、細胞はペプチドを放出し、さまざまなメッセージを送りあっています。たとえば、脳が胸腺ヘメッセージを送り、胸腺が皮膚ヘメッセージを転送し、皮膚からふたたび脳ヘメッセージが送り返される、という感じです。

このとき相手にどのようなメッセージが届けられるかは、どのようなペプチドが放出されるかによって決まります。ペプチドの作用には健康にプラスに働くものとマイナスに働くものとがあるといいましたが、たとえば、ある潜在的有害性をもつタイプのニューロペプチドが脳から放出された場合、心的疼痛というメッセージが届き、結果として私たちは抑うつや不安を感じるようになります。その情報は肌へも到達し、「ああ、憂うつだ。肌細胞に炎症を起こしてやろう」というメッセージを届けます。その結果、肌細胞で炎症が起き、老化が進んで肌から色つやが失われることになります。

ペプチドは、このように心や肌の状態を左右するだけでなく、全身のあらゆる部分に影響を及ぼし、ひいては老化にも関与します。したがって、ペプチドとニューロペプチドのプラスの作用を向上させ、マイナスの作用を抑えれば、肌の老化を防いで美しさを保つことができるだけでなく、全身を健やかにして体全体の老化の進行を逆もどりさせることができます。

若返りを実現させようというアンチエイジングができるのです。

「胸腺ペプチド」のアンチエイジング効果

胸腺ペプチドとは、免疫システムをコントロールしている物質で、両肺の間、ちょうど胸骨の裏に隠れている小さな臓器、胸腺で生成されます。汚染物質、バクテリア、ウイルスなど外部からの侵入者があると、この胸腺が胸腺ペプチドを盛んに生成します。腫瘍、胸腺ペプチドには、Ｔ細胞の熟成を促したり抗体の生成を促したりするなど、免疫システムの修復を行なう働きがあることがわかっています。不健康な食生活、睡眠不足や連動不足、またストレスなどによって体が受けたダメージを軽減するのです。

そのことから、胸腺ペプチドの研究がされ、今では胸腺の液体抽出物「胸腺エキス」がさまざまな疾患の治療に役立つことがわかっています。胸腺エキスには傷の修復を促す力があることは明らかになっており、シワなども基本的に傷と同じもとのとら、胸腺エキスはシワの改善に効果があることがわかています。

アンチエイジングにペプチドをとりいれてみましょう。

ペプチドには、肌細胞の生産を活性化させる効果を持っているものもあります。また、肌細胞そのものを活性化させ若々しさを取り戻す効果を持つものもあります。このような効果から、シワやたるみなど肌の老化に対抗して肌を若々しく回復させようとするエイジングケア目的で、ペプチドが注目されています。化粧品に配合されているペプチドの多くは、あらゆる角度から衰えた肌を、生まれ変わらせる効果が期待できる美容成分です。